2024.10.03地震に備えた防災グッズについて

地震用の防災グッズ、あなたの家には備えてあるでしょうか? しかし、一時避難時に持ち出すためのグッズだけではまったく万全とは言えません。今回は防災グッズの詳細について解説します。

地震防災グッズには2種類ある

地震防災グッズと言うと、まずは避難する際に必要な物が思い浮かびます。水や救急用品などがそれで、これらをここでは「逃げるために必要な防災グッズ」と呼ぶことにします。
その後、避難生活を余儀なくされる場合には、さらに追加で必要な物が出てきます。調理器具、衣類などです。これらを「避難生活を送るための防災グッズ」と呼びます。
どちらも実際に大きな地震が起きた後で慌てて集めるのは困難です。事前に準備しておく必要があるということをしっかりと認識しておいてください。

逃げるために必要な防災グッズとは?

大きな地震があった後、家が無事でも地域で火災が起き始めたら避難することを考えます。ひとまず逃げる場合は近くの小中学校を始めとする避難所へ、火災が拡大している場合は広域避難場所に逃げます。
都市部では大規模な地震火災や炎の竜巻と呼ばれる火災旋風などが起きる可能性があるので、より広い場所へ逃げることはとても大切です。海岸付近では津波、山のそばでは土砂崩れの危険にも備える必要があります。
その際に持ち出すべき防災グッズには以下の物です。

●飲料水
●乾パン、栄養補助食品、飴など
●ヘルメット、防災ずきん
●救急箱、常備薬
●災害用毛布
●懐中電灯、電池
●災害用ラジオ
●携帯電話、スマートフォン用電池式充電器
●ライター、マッチ、ロウソク
●手袋、靴下、タオル
●携帯トイレ
●現金、小銭、免許証などの身分証明書が入った財布

これらはリュック型やリュック型防災袋に入れて玄関の近くに置いておくのが基本です。飲料水は特に必要な物なので、玄関以外に家のあちこちに置いておけば仮に家が倒壊した時にも役立つ可能性があります。

避難生活を送るための防災グッズは?

火災などが収まっても家で寝泊まりすることがままならず、避難生活を送ることになった場合には、上記に「生活のための必需品」が加わります。以下の物が考えられるでしょう。

  • 備蓄用保存食、アルファ米、レトルト食品、ドライフルーツ
  • 衣類、下着、雨具
  • 小型発電機
  • 消毒薬、包帯、生理用品、マスク
  • 石鹸、カミソリ、歯ブラシ、歯磨き粉、シャンプー、洗面具
  • ティッシュ、ポリ袋、ガムテープ、ラップ
  • 予備のメガネ
  • 使い捨てカイロ
  • 七輪と練炭、卓上コンロとガスボンベ、固形燃料
  • ドライバー、のこぎり、バール、金槌などの工具
  • ポリタンク、バケツ
  • 預金通帳、実印、権利証書などの貴重品

これらも玄関近くの納戸、あれば倉庫などにまとめて用意しておくと後から(危険がなくなったことを確認の上)家に取りに戻ることができます。ただし、貴重品に関しては金庫に入れておくと安心でしょう。

被災時における金庫の役割とは

金庫は阪神大震災の時に多くの家庭用耐火金庫の中身が火災によって失われるという事態が起きました。その反省からJIS規格が見直され、現在のJIS規格は世界的に知名度の高い米国UL規格と同等の厳しい規格に改訂しています。(セントリーの耐火金庫・保管庫はUL規格に合格した製品です。)
大きな災害が起きると銀行からお金が下ろせなくなるのではないかと思いがちですが、ほとんどの場合は通帳もキャッシュカードも印鑑もなくても現金を引き出せる特例が適用されます。その場合、本人確認が必要になるので、免許証や保険証は持っていたほうがよいでしょう。防災グッズの中に免許証や保険証のコピー、預金通帳や保険証書などの番号を記入したメモなどを入れておくのもよいでしょう。逆に預金通帳、実印、不動産の権利書などは金庫に入れておいた方が安全でしょう。
また貴重品のほか、失くしたくない思い出の品などを入れておくこともよいでしょう。思い出の品は、再発行が利きません。
金庫はそれぞれが思う「大切なもの」を守るために収納するものなので、地震などの災害時にもとても頼りになる製品だと言えます。

防災グッズは広い視野で考えをめぐらせて用意しておくことが大切です。ここで挙げた物以外でも、小さい子供のいる家庭、お年寄りのいる家庭などでは必要になる物が変わってきます。同時に、貴重品などは金庫に入れて保管しておく方法が安全です。

自分の家ではどんな備えが必要なのか、一度じっくりと考えてみてはいかがでしょうか。