カメラの盗難対策について紹介します。カメラには高価なものが多いので、プロカメラマンはもちろんのこと、日常的に趣味で楽しむ人や旅行先などに携行する人も、きちんと盗難対策をしておきましょう。
カメラやビデオカメラが狙われる理由
カメラやビデオカメラは、現金(財布)と同じように盗まれやすいものです。中古買取店などで高価買取をしてもらえ、他の電化製品ほど経年劣化による価格の下落もないことから、売却目的で盗難されることが多いのです。原価が高い一眼レフカメラや高性能な機種、有名メーカーのものなどは、特にリスクが高いと考えられます。
カメラやビデオカメラは基本的に持ち歩きながら使用するものです。そのため、当然持ち歩ける重さや大きさになっているわけですが、これは盗む方にとっても、好条件となります。
- 野外、屋外で気軽に持ち歩いている
- 高価なものが多い
- 盗んだ後隠しやすい
また、カメラは本体だけでなく、レンズも高価です。写真の仕上がりにこだわっているカメラファンは高性能なレンズを使用していることも多く、レンズのみ盗まれてしまうこともあります。このように、盗みやすく、かつ本体レンズともに中古市場でも高値で売買されるカメラは盗んで現金化しようと考える人にとって、たいへん魅力的なものなのです。
カメラやビデオカメラが盗まれやすい状況
カメラやビデオは、海外旅行中に盗難されてしまう確率が高く、海外では常に注意が必要です。特に治安の良くないエリアを旅する時には、盗難リスクに備える必要が出てきます。
盗まれる状況としては、気がつかないうちに持っていかれるパターンが多いようです。鞄などの中に入ったものをさりげなく抜き取るのは窃盗犯にとっても難しいですが、出しっぱなし、置きっぱなしにしておくと盗む隙を与えてしまいます。撮影した後、カメラをそのままテーブルやベンチなどに置いてくつろいでいる間、靴ひもを直すために首から下げたカメラを脇に置いた隙など、ふとした瞬間に盗難に遭いやすくなります。
また、カメラバックを持ち歩いている人は、明らかにカメラが入っていることが外から分かり、目を付けられやすくなります。
カメラやビデオカメラに行うべき盗難対策
カメラやビデオカメラの盗難対策にはいくつかのポイントがあります。
カメラバックを使わない
カメラバッグはカメラを持ち歩く専用のバッグです。高価なカメラを破損や汚れ、水から守りますが、カメラバックを持つと明らかにカメラを持ち歩いていることが一目瞭然で、他人にカメラの存在をアピールしてしまいます。どちらかというとかさばるため、カメラバッグ自体を自分の別の鞄に入れることは難しく、バッグを隠すことは出来ません。そのため、盗難のリスクが高い場所などでは、カメラバックはあえて使わず、自分のバッグに入れて持ち歩く方が安心です。タオルやクッション性の高いポーチなどでカバーすれば、カメラバックほどではないにせよ、カメラを守ることも出来ます。
ブランド名を隠す
有名メーカーのカメラは盗難被害に遭いやすいため、メーカーのロゴなどは隠して持ち歩く方が良いでしょう。テープなどで覆ってしまえば、どのメーカーか分かりません。また、同様にメーカー名が大きく書かれたストラップも使わない方が良いでしょう。カメラ本体のロゴは隠してもストラップはうっかりしてしまうこともありますが、意外と目立ちます。
カメラを使ったあとは必ずしまう
カメラを使った後は、必ず自分のバッグに入れて、肌身離さずに持っていることが大切です。また、カメラで撮影している最中に他の荷物を床などに置いて目を離す人もいますが、その場合、カメラ以外の盗難被害のリスクが高くなります。また、撮影時にはカメラ本体と自分を結び付けておくためのワイヤーロックなどを使うのもおすすめです。撮影を終えた後、うっかり目を離した際の持ち去りリスクを抑えます。
こだわりたいときは、ミラーレス一眼を持っていく
ミラーレス一眼は、一眼レフカメラに比べると軽量かつ小型、さらに性能も一眼レフに準ずるものを持っているカメラです。ミラーレス一眼であれば、自分の鞄などに入れても持ち歩きやすく、大きなカメラバッグなども要りません。旅先で良い写真は撮りたいが盗難は怖い、という場合にはミラーレス一眼を活用したいものです。
以上の対策の基本は、盗難犯から目を付けられないこと。カメラを目立たせてしまったり、盗む隙があると思わせないことが大事です。また、カメラ用の携行品損害補償のある保険に入っておくことで、金銭的な損害に備えることはできます。できれば、時価基準ではなく新価基準の補償がある保険を選ぶことがおすすめです。
例え保険に入っていても、カメラやビデオカメラが盗まれると、思い出もなくしてしまい、非常に悲しい思いをします。油断せず、上記を心がけて盗難対策を行うことで、大事な思い出を守りましょう。