2024.10.03どんな手口で盗まれる? 重機の盗難対策

窃盗のターゲットといえば、小さくて盗みが発覚しにくい財布や現金などが筆頭にあがるでしょう。ですが、盗難の被害は対象の大きさに関係なく起こります。それこそ、大型で重量もある重機の盗難すら少なくはないのです。なぜ巨大な重機まで盗まれるのか、そして有効な対策はあるか、重機盗難防止に関するポイントを押さえておきましょう。

 

トラックやユンボなどの重機が盗まれる理由

トラックやユンボといった重機は目立つため、普通に考えれば窃盗向きとはいえません。見つかって逮捕されれば元も子もないのですから、重量級で大きな重機はまず窃盗犯が避けるべき存在のように思えます。

それでも重機が盗まれているのは、転売益の出る魅力的なターゲットだからです。ものによっては、1台で1,000万円という高額で転売することが可能です。また、大きいだけに屋外での保管が基本であることから、盗む側からは下見しやすく、防ぐ側からは無防備になりやすいといった特徴が盗難の理由に挙げられます。

 

重機が盗まれるときの手口

あのような重たく大きい重機がいったいどのようにして盗まれるのか、気になるところでしょう。ひとつの手口としては、合鍵を作製する方法があります。屋外保管されていれば、鍵穴の具合を確認しにいくことも比較的難しくありません。トラックなどがそのまま運転して盗み取られたりします。また、電源部分を壊して無理やり持ち去られたりする場合もあります。重量級の機械だからといって油断はできないのです。

 

トラックやユンボなどの重機に行うべき防犯対策

重機盗難の防止には、以下のような点を心がけましょう。小さな対策の積み重ねが重要です。少々面倒でも、しっかり取り組んでおく価値は大いにあります。

車を離れるときは、必ず鍵を外す

重機盗難防止において特に気を付けたいのが、鍵の外し忘れです。重機は物理的にきわめて運びにくいものですから、そのまま運転して持ちされるのなら、それほどに楽な窃盗方法はないでしょう。犯人に運転知識と鍵さえあれば難なく持っていかれてしまうのです。まさか重機を盗まれるわけがない、そのような油断から鍵を差しっぱなしにしている人は改めて鍵を必ず外す習慣をつけてください。敷地内に置かれているからといって油断せず、ひと気の少ない地域であっても、「鍵は外す」を徹底することが大事です。重機は窃盗犯には魅力があるものだということを、忘れないでください。

可能な限り、屋内に重機をしまう

重機を屋内に入れることは容易ではありませんが、可能ならば、屋内に保管するに越したことはありません。ガレージや倉庫に保管して、施錠もしっかりしておけば、重機に魅力を感じる犯罪者もそうそう手は出せないものです。また、ひと目につかないようにしておくことで、そもそもの「盗もう」という意欲を持たせないことにも繋げられます。

人感センサーや防犯カメラの設置を行う

重機の高価さを考えれば、それこそ家を守るときのような対策をもちいても、決して大げさではありません。家の玄関周りにとりつけるような人感センサーや防犯カメラといったアイテムをとりつけて、不審者が近づくことを防止しましょう。敷地全体に、入りこまれないように防犯アイテムを設置することも有効です。特に、人の気配に反応してライトを灯すタイプの人感センサーは効果的です。重機は目立つため、少しでも人の気配が感じられると手を出しにくくなります。犯罪の抑止力として取り入れてみてはいかがでしょう。

ハンドルロックができる鍵を付けて二重ロックを行う

重機全体でなく、運転に欠かせない箇所を重点的に盗難対策することも有効です。おすすめは、ハンドルロックです。ハンドルにチェーンを巻き付けて大型の南京錠などでロックしておけば、運転できなくなります。重機自体のキーとハンドルロックによる二重ロックが、より一層窃盗を難しくすることでしょう。

 

万一被害に遭ったときに備えて

どれだけ入念に盗難対策していても、プロの犯罪集団ともなれば専門的な技術を駆使して強引に盗み取ってしまうかもしれません。そのため、万が一のときのための対策も、検討してみてください。

たとえば、GPSの導入です。盗まれても、ハイテクシステムによって場所を察知できるため、警察にも届け出やすいです。また、所定の補償をおこなってくれる、盗難保険もいざというときの味方です。重機専用の盗難保険商品もありますので、検討してみてください。

ただし、盗難保険には免責事項があります。たとえば、鍵を差したまま車両を離れるなど、基本の盗難対策をとらずに被害にあってしまえば、補償を受けられない場合があります。やはり日頃の盗難に対する警戒と対策なくして、安心はあり得ないことを肝に銘じましょう。

重機が盗まれれば、日々の仕事にも支障が出てしまいます。価格以上の損害をこうむることは必然です。常に心がけて、大事な資産を守りたいところです。上記を参考にして、重機の防犯対策をしっかりおこないましょう。