管理された施設内でも、防犯意識が必要ないというわけではありません。多くの人が行き交う場所であれば、むしろ警戒が難しいため盗難などは起こりやすくなります。人の往来が多い病院は、そんな場所のひとつです。入院して長時間を病院で過ごす場合はさらに油断も起こりやすく、注意が必要です。入院中の盗難は、どのように防ぐべきなのでしょうか。コツをご紹介します。
入院中の病室での盗難対策
病室は、医療関係者や患者に限らず、不特定多数の見舞客なども訪れ、関係者以外の人が紛れ込んでも気づきにくい場所です。相部屋ともなれば長い時間を複数人で過ごすうえに、見舞客の出入りも多くなるため、注意は必要です。個室であっても、病室には鍵がかからないこともあり、無防備にはなれません。基本的な備えをして、気兼ねなく療養に専念したいものです。
気を付けよう! 入院中に盗難被害にあいやすいもの
一般的に自宅の外で盗まれやすいものといえば、鍵や財布といった貴重品ですが、一定期間以上の入院生活では、家で使うような品を病室に持ち込むケースも多いため、窃盗を警戒すべきものも増えます。
たとえば、ノートパソコンやゲーム機などです。これらはコンパクトながら高価な品であるため、窃盗の格好のターゲットとなることでしょう。また、多くの人が所持しているスマホの扱いについても気を付けなくてはなりません。
入院中にできる盗難対策
体が思うように動かない入院中だけに、防犯対策といってもできる範囲が限られてきます。以下のような基本を心がけることが有効です。
外から私物が見えないように隠す
盗難は、そこに貴重品があると知られることから始まります。盗りやすそうなものが目の前にあったがために、つい魔がさして犯行に及んでしまうということは十分起こりえます。そのため、貴重品をはじめ私物はできる限り周囲に見えないように隠しておく工夫が有効となります。病室に備え付けの引き出しなどを利用して、私物を見えないように片付けてしてください。
備え付けのセーフティボックスがあればきちんと預ける
病室は、盗難被害の起こりやすい場所として知られているため、そもそも防犯のためのセーフティボックスが備え付けられていることがほとんどです。鍵をこじあけてまで盗みに及ぶ人はそうはいないため、大いに活用してください。
数分の外出でも貴重品はしっかり管理する
多くの人が出入りする病室では、わずか数秒もあれば、貴重品をばれることなくこっそりと盗み取っていかれるかもしれません。ちょっとした隙も油断せず、診察や検査のためにベッドを離れる時はもちろん、トイレや売店に行くわずかな外出であっても、最低限の貴重品だけでも持ち歩く、またはセーフティボックスにしまうようにしてください。
荷物を持ち去られないようにバッグをベッドに固定する
せっかく貴重品を隠して保管していても、隠す瞬間を見られでもしたら意味がありません。よりリスクを下げるためには、鍵の活用をおすすめします。ワイヤーロックやチェーンロックなどのコンパクトかつ強力な固定具で、引き出しや戸棚をロックしたり、荷物をベッドに縛り付けておいたりといった方法が有効です。これなら、病室に鍵やセーフティボックスがついていない場合や、部屋を出るとき荷物を持っていくのが面倒といった人でも安心です。
留守宅も心配!入院中にするべき自宅の防犯対策
入院中の危険は、病室のみとは限りません。一人暮らしの場合、留守にしている自宅の安全も気になるところです。数日に渡り明かりが灯らないため、近所から不在であることを悟られやすいというリスクがあり、空き巣対策は、しっかりしておくべきです。
たとえば、入院前に自宅の貴重品を金庫などの鍵がかかるところにきちんとしまう、防犯カメラを設置する、センサーライトをとりつけるなどの対策が有効です。防犯グッズを利用して工夫してみてください。
病室と留守宅のリスクを事前に意識して備えることで、安心して療養できるようにしましょう。