自宅で使用する金庫は置き場所と用途に合ったサイズを選ぶことが大切です。収納したいものに応じて、外寸だけではなく内寸もチェックしておきましょう。
今回は家庭用金庫のサイズについて解説します。
金庫は外寸をよく確認して選ぶ
カタログやウェブサイト上の商品詳細を見ると、金庫の製品ごとの外寸は「W○○mm × D□□mm × H△△mm」などと表記されています。Wは幅、Dは奥行き、Hは高さを表しています。単位はミリメートルです。
金庫を選ぶときはまずこの外寸を基準に考えましょう。
金庫がギリギリ置けるスペースだと設置作業が大変ですが、その分、持ち出すことも困難になるので防犯性がアップします。
前面以外のすべての面を壁などで覆って埋め込むような格好にするのが理想的です。
ただし、金庫は扉が分厚いので、通常は向かって右のスペースを確保してきちんと扉が開き切るようにしてください。
これは冷蔵庫の扉を開く場合を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。
入れるものの大きさを考える
金庫は外寸と内寸にかなり差があります。内寸も外寸と同様にカタログなどに記されているので、きちんと入れたいものが入ることを確認しましょう。目安となる用紙サイズは以下のとおりです。
- A5…210×148mm
- B5…257×182mm
- B4…364×257mm
- A4…297×210mm
- A3…420×297mm
- 金庫の内寸は基本的にこれらに合わせて作られていますが、あまりぴったりサイズだと使いづらいので余裕のあるサイズを選ぶようにします。
また、中に棚が備えられているもの、扉裏に収納スペースが設けられているものもあるので、印鑑など小さなものを収納したい場合はそれらも確認しておきましょう。
金庫の容量にも注意
金庫の容量はリットル(L)で表されます。
A4の用紙が100枚で厚さは1cmが目安と言われています。容量だけで見ればA4用紙100枚は297×210×100mmで6,237,000立法平方ミリメートル=6,237立方センチメートル。
1リットルは1000立方センチメートルなので、6リットルと少しということになります。つまり、容量30リットルの小型金庫ならA4用紙500枚は入る計算です。
ただし、金庫の内寸、紙の厚さ、紙の状態にもよるので、収納したいもののサイズを測って自分自身で計算して容量の目安にするのがいいでしょう。
デジタルメディアを保管するには?
紙の書類や紙幣などを収容する場合と違って、デジタルメディアを保管する時は金庫もそれに対応したものを選びましょう。
デジタルメディアは炎や熱によるダメージを受けやすく、同じ耐火金庫であってもより厳しいテストに合格したものでなければなりません。
デジタルメディアとは具体的にはCD、DVD、USBメモリ、メモリースティック、SDカード、フロッピーディスク、MP3プレーヤーなどです。
デジタルメディアのなかでもそれぞれに適した金庫のモデルがあるため、必ず確認するようにしましょう。
さらに、デジタルメディア以外にも綿や麻、プラスチック類、フィルム、宝石、精密機械、絵画など、収納物によってそれぞれに適した金庫の耐火性能、耐熱性能がありますので、金庫選びの際は確認が必要です。
収納するものによっては湿度による影響を大きく受けるものがあるので、耐湿性について検討することも忘れないようにしましょう。
家庭用の金庫をいくつも購入することはあまりないでしょう。
となれば、1つでなるべくすべての用途を満たすものを選ぶことになります。
家のどこに置くかを踏まえた上で、収納物に合わせてサイズを選び、製品の性能にも気を配りましょう。
特に金庫のサイズは、少し余裕を持って大きめのものにしておいた方が、追加で収納するものを思いついたときでも安心ですし、使い勝手が向上します。ぜひ金庫を購入する際の参考にしてください。